スポーツあれこれ by 星野恭子

大分市は障がい者スポーツが根づく貴重な都市の一つで、伝統の大会「大分国際車いすマラソン」では毎年、多くのボランティアが運営を支え、多くの市民が沿道から熱い声援を送る。写真は36回目を迎えた今年、力強く飛び出していくフルマラソンのスタートの様子。男女合わせてフルは55人、ハーフは157人が完走した。

未来に向かって、前へ、前へ!

※写真上:大分市は障がい者スポーツが根づく貴重な都市の一つで、伝統の大会「大分国際車いすマラソン」では毎年、多くのボランティアが運営を支え、多くの市民が沿道から熱い声援を送る。写真は36回目を迎えた今年、力強く飛び出していくフルマラソンのスタートの様子。男女合わせてフルは55人、ハーフは157人が完走した。

早いものでもう11月。先週末は大分市に遠征し、伝統の「大分国際車いすマラソン」を取材しました。1981年の国際障害者年を記念して始まった、世界初の車いすだけのマラソン大会です。36回目を数えた今年もフルマラソンとハーフマラソンに18カ国から計259選手がエントリー。爽やかな秋晴れのもと、熱戦を繰り広げました。

総合優勝の山本浩之選手。25回出場での初優勝に、「こんなに気持ちがいいと思わなかった」

フルマラソンではレース序盤に、大会7連覇を狙ったリオパラリンピック金メダリストのマルセル・フグ(スイス)がコースアウトでリタイアするという波乱の幕開け。そんなレースを制したのはベテランの山本浩之選手(50歳)、出場25回目にして悲願の初優勝。なんと日本人選手としては2006年大会の笹原廣喜選手以来、10年ぶり2人目の偉業達成に、「感無量です!」と満面の笑顔。12位に終わったリオパラリンピックの悔しさを見事に晴らしました。

また、4年後の東京パラリンピックでの活躍が大いに期待される、鈴木朋樹選手(22歳)が1秒差で2位に、西田宗城選手(32歳)が9秒差で4位に入りました。山本選手は「この二人は東京(パラ)までにもっと上がってくると思うが、自分も二人に押し上げられながら、東京を目指したい」と意気込みを力強く語りました。

リオはリオ。選手たちはもうすでに前を向き、始動しています。最近の取材記事には、"未来への希望”が感じられる内容が並びました。

■寄稿(リオパラリンピック関連)
連覇を逃したゴールボール女子日本代表。リオから学ぶ、V奪還へのヒント(パラサポ/2016年10月27日付)

“ハード”の不備は“ハート”で補え~リオ・パラリンピックのアクセシビリティ調査を実施(ノーボーダー/2016年10月31日付)

大分国際車いすマラソン優勝の佐藤友祈、「東京では金メダル獲ります」(スポルティーバ/2016年11月1日付)

(kh)

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