新たな歴史づくりに挑む
<2023年8月まとめ>
※写真上:7月に開催されたパリ2023世界パラ陸上選手権大会に激励にやってきたパリ2024大会のマスコット「フリージュ」たち。左がオリンピック・フリージュで、右がパラリンピック・フリージュ。
来年8月28日に開幕するパリパラリンピックに向けて1年を切り、さまざまな競技で出場枠争いも本格化しています。
そんななか、嬉しいニュースも入ってきています。
7月31日~8月6日までイギリスで開催されていた「マンチェスター2023WPS(パラ水泳)世界選手権」で、山口尚秀選手が得意の100m平泳ぎで金メダルを獲得し、パリパラリンピック日本代表に内定しました。日本の個人競技としては代表第1号です。
山口選手は東京パラでも同種目で金メダルを獲得していて、パリ大会の目標は「自身のもつ世界記録を更新して2連覇」を掲げています。
また、8月18日から27日まで同じくイギリスで開かれた「バーミンガム2023IBSA(視覚障害者スポーツ)ワールドゲームズ」でゴールボール男子日本代表が初優勝し、同時にパリパラ出場枠も獲得! 団体競技としては車いすラグビーにつぐ日本第2号となりました。ゴールボール男子の自力でのパラリンピック出場は初の快挙、チームの歴史を書き換えました。開催国枠で出場した東京パラでの5位入賞を越え、パリでは初のメダル獲得に挑みます。
同女子は残念ながら銀メダルとなり、パリパラ出場は11月のアジア・パシフィック選手権で再挑戦となりましたが、今大会の結果によりかなり優位な位置にいます。
▼参考:ゴールボール日本代表オリオンJAPAN、男子がパリパラリンピック出場へ! 女子も大きく前進(ノーボーダー/2023年9月1日付)
さらに、IBSAワールドゲームズでは世界選手権として行われたブラインドサッカーで、男子日本代表も過去最高の5位に入賞し、パリパラ出場に大きく前進しています。11月のパラパンアメリカン選手権の結果しだいで、パラリンピックに自力での初出場が決まります。
▼参考:ブラインドサッカー男子世界選手権2023:ブラインドサッカー日本男子、世界選手権で過去最高の5位。パリ・パラ出場に望みをつないだ快挙!(パラスポ+!/2023年9月1日付)
パリパラに向けては今後、続々と選考大会が開催予定です。選手の皆さんの健闘と活躍を応援します!
パリ2024大会公式グッズとして販売されているパラリンピック・フリージュのキーホルダー。義足の足裏にはスパイク状の加工もあってリアル
さて、パリパラに関するトリビアを一つ。大会マスコット(写真右)のフリージュ(Phryge)は古代ローマ時代から自由の象徴とされる赤い三角形のフリジア帽に由来し、フランス革命時にも重要なアイテムだったことから、大会マスコットに選ばれたそうです。
東京2020大会では「オリ・パラ一体」が強調されましたが、パリ2024大会ではさらに進み、マスコットもパット見はかなり類似していることが分かります(写真上)。
パラリンピック・フリージュは右脚が義足であることが特徴ですが、あとは胸の大会ロゴと目玉横のトリコロールのリボンの位置が違うなど、ほんの少しだけです。
コロナ禍後、初めて有観客で通常開催される予定のパリ2024大会。選手の皆さんの活躍も含め、どんな歴史が刻まれるのか、今から楽しみです。
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<2023年8月度>
■寄稿:
⇒【陸上】[パリ2023世界パラ陸上競技選手権大会] 期待の新星、福永凌太(視覚障がい)、金・銀メダルで鮮烈の世界選手権デビュー!「 パリ2024」のエース候補に(パラスポ+!/2023年8月4日付)
⇒【パラスポーツ/ブラインドサッカー】視覚障害アスリートの祭典、開幕間近。ブラサカ、ゴールボールはパリパラ出場なるか?(ノーボーダー/2023年8月4日付)
⇒【ゴールボール】高橋利恵子選手インタビュー「今、とても幸せ。でも、もっと嬉しいことを探していきたい。仲間たちと一緒に」(日本ゴールボール協会HP/2023年8月8日付)
⇒【ゴールボール】宮食行次選手インタビュー 見えた!世界の頂点への道筋。「もう、チャレンジャーじゃない」(日本ゴールボール協会HP/2023年8月8日付)
⇒【ダンス】パラダンススポーツの国際大会で、車いすのダンサーが躍動!(ノーボーダー/2023年8月18日付)
⇒【パラスポーツ】パラスポーツを楽しもう! 主な大会・イベント情報~9月開催分(ノーボーダー/2023年8月25日付)
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■テレビ出演:
⇒有吉のお金発見 突撃!カネオくん:パラアスリートを支える日本の技術(NHK総合/2023年8月19日)