"もうひとつのアジア大会"、10月6日にジャカルタで開幕!
<8月度まとめ>
※写真上:新橋駅前に設置されたカウントダウンボード。東京2020大会開会式までちょうど2年となった8月25日は、「731日前」。
東京2020パラリンピック開幕まで、まもなく残り600日台に突入します。9月26日からは大会ボランティアの応募受付も始まります。
さて、その2020大会の前哨戦ともなる、「アジア・パラ競技大会」が10月6日から13日までインドネシア・ジャカルタで開催されます。8月に行われた「アジア大会」は日本勢の活躍もあって盛り上がりましたが、その「アジア大会のパラスポーツ版」。4年に一度、アジアのチャンピオンを決める大会です。
ジャカルタ大会にはアジア43カ国から選手が集結予定で、日本代表は8月24日時点で、過去最多となる305選手と伴走者など競技パートナー12名が一次発表されています。パラアスリートの挑戦も、ぜひ応援してください!
ということで、アジア・パラ大会の歴史を紐解いてみましょう。アジア大会後に、同じ都市でアジア・パラ大会が行われるようになったのは2010年の中国・広州大会からで、14年の韓国・仁川大会に続き、今年のジャカルタ大会で3回目です。
でも、実はその前身となった大会があります。1975年から2006年まで2年から5年おきに全9回行われた、アジアと南太平洋地域の障害者を対象にした総合スポーツ大会、「フェスピック」です。名称は極東・南太平洋身体障害者スポーツ大会を意味する英語、「Far East and South Pacific Games for the Disabled」の頭文字に由来します。
同大会が始まったのは、1964年東京パラリンピックを実現させ、”日本パラリンピックの父”と呼ばれる、故・中村裕博士の尽力によるものでした。スポーツを通じた障がい者福祉の向上を願い、活動を続けていた博士は、欧米に比べ、まだ発展途上にあったアジア・南太平洋地域での普及・向上を目指し、大会開催を提唱。博士の地元、大分県別府市を中心に開かれた第1回大会には日本選手542人を含む、18カ国から973選手が集ったそうです。
以後、オーストラリア、香港、神戸市、インドネシア、中国、タイ、韓国と続けられ、発展したフェスピック大会は、46カ国から3,600選手以上が参加した2006年マレーシア・クアラルンプール大会を最後に、その役割を終えました。そして、同年設立されたアジアパラリンピック委員会(APC)に引き継がれ、新たにスタートしたのが「アジア・パラ競技大会」というわけです。
開幕間近のジャカルタ大会では18競技558種目が実施予定で、陸上競技や水泳、車いすバスケットボールやボッチャなどのほか、パラリンピック競技ではないテンピンボウリングやローンボウルズなどが行われるのも特徴です。
日本代表はチェスを除いた17競技にエントリー。前回仁川大会で獲得した143個以上のメダル獲得を目指しています。私も現地で取材予定です。パラアスリートの活躍にも、ご期待ください!
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<2018年8月度>
■寄稿:
⇒【陸上競技】密着!パラアスリートの肖像 ~陸上(走幅跳T12クラス)・澤田優蘭選手②~(TEAM BEYOND/2018年8月2日付)
⇒【パラスポーツ】パラスポーツを観に行こう!~9月開催予定の主な大会情報(ノーボーダー/2018年8月6日付)
⇒【陸上競技】両脚義足で走る、世界最速女王~マールー・ファン・ライン選手(オランダ)(パラサポ/2018年8月6日付)
⇒【ウィルチェアーラグビー・他】ウィルチェアーラグビー日本代表の世界初制覇!など、海外から朗報続々!(ノーボーダー/2018年8月13日付)
⇒【パラスポーツ】パラスポーツをテーマした映像作品も続々。「日本パラリンピックの父」を描いたスペシャルドラマも!(ノーボーダー/2018年8月20日付)
⇒【パラスポーツ】東京パラ開幕2年前、アジアパラ代表決定、ボッチャ世界2位……。8月後半も、ニュース続々!(ノーボーダー/2018年8月27日付)
⇒【ボランティア】「#2年後の夏―2020年東京大会を動かすボランティア」企業がスポーツボランティア活動に取り組む理由と現状(日本財団ボランティアサポートセンター/2018年8月31日付)
⇒【陸上競技】リオパラリンピック陸上競技の運営責任者・関 幸生に迫る(パラサポ/8月31日付)
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■新聞寄稿: