スポーツあれこれ by 星野恭子

東京パラリンピックの聖火リレーで使われたトーチ。47都道府県各地で採火された「火」が開催都市、東京に加え、競技会場になった埼玉県、千葉県、静岡県でも「リレー」された。

火をつなぐ
<2021年11月まとめ>

※写真上:東京パラリンピックの聖火リレーで使われたトーチ。47都道府県各地で採火された「火」が開催都市、東京に加え、競技会場になった埼玉県、千葉県、静岡県でも「リレー」された。

前代未聞のコロナ禍や1年延期を経て、東京オリンピック・パラリンピック大会が開催された、2021年がまもなく終わり、新たな年が明けようとしています。

実は私、東京パラリンピックの聖火リレーのランナーに当選し、「火」をつなぐという貴重な経験をしました。8月19日、一般道でのリレーは中止されましたが、埼玉県の某競技場のトラックで、前のランナーから「火」を受けたトーチを掲げ、炎の熱を感じながら100mほど走り、次のランナーに「火」を届けました。

そうして、各地からつながれた「火」と、パラリンピックの聖地、イギリスのストーク・マンデビルで採火され運ばれてきた「火」が合わさり「聖火」となって、8月24日の開会式で聖火台に点火されました。最終点火者は、車いすテニスの上地結衣選手など3人の若きパラアスリートたち。太陽を模したという聖火台で赤々と燃えあがった聖火の炎と重なり、大きな可能性と広がる未来が見えて、ワクワクしました。

聖火はその後、13日間におよんだ熱戦の数々を見守り、閉会式の終盤、静かに消えていきました。でも、今回、たしかに燃え上がった「パラスポーツの火」はこれからも燃えつづけていくと思います。いえ、燃えつづけさせないと。

その「火」をつないだ一人になれたことを嬉しく思うし、これからも、つないでいく一人でありたい。まずは、2021年から2022年へ。

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<2021年11月度>
■寄稿:
⇒【北京2022】北京2022もオリ・パラ共通デザイン! 日本選手団の公式ウェア発表 (ノーボーダー/2021年11月1日付)

⇒【車いすバスケットボール】車いすバスケ日本代表、パリ2024への新体制を発表。北九州では有観客の大会が開幕間近!(ノーボーダー/2021年11月8日付)

⇒【車いすラグビー】 “銅メダル戦士たち”も多数参戦!車いすラグビーの強化大会、有観客で開催へ(ノーボーダー/2021年11月15日付)

⇒【ゴールボール/アーチェリー】パラスポーツを見に行こう!有観客大会が続々、復活!(ノーボーダー/2021年11月22日付)

⇒【陸上競技】大分国際車いすマラソン、40回記念で大記録誕生。高速の新時代へ(ノーボーダー/2021年11月29日付)


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■雑誌連載:
『月刊・石垣』<パラリンピックのチカラ>

P43「File.26 右肩上がりの成長曲線を描く若きエース 2度目の大舞台で世界の頂点へ!~クロスカントリースキー 川除大輝選手(日本商工会議所/2021年11月10日発行)
「パラリンピックのチカラ」

連載バックナンバー


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■編集協力: 『視覚障害者のためのスポーツ指導』(筑波大学出版会/2021年11月19日発行)

P211 「第4部 座談会~ブラインドスポーツ最前線ーパラリンピック指導の現場からー」文章構成を担当

(kh)

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